非同期コミュニケーションをやっていこう

こんにちは。
DX推進事業部のますだです。
子供が風邪を引いたときはもれなく僕も風邪をひきます。

リモートワークという働き方が一般的になってきて、多くの企業でコミュニケーションに関わる問題が目に付くようになりました。
これまでは同じ空間にいて同じ時間を共有するからこそできる同期コミュニケーションでやりとりが多かったですが、リモートで相手の状況が分からない故にお互いのよきタイミングでやりとりをする非同期コミュニケーションも増えてきたのではと思います。
非同期コミュニケーションは難しい、手間がかかるという意見を聞くことがありますが、改めてその有効性を考えてみました。

そもそも非同期コミュニケーションってなに?

メールやチャット、Wikiなど、主にテキストやメディアを利用して「個人が都合のよいタイミングで情報を共有する」コミュニケーションのあり方です。
伝え手と受け手が同じ時間を共有してやりとりをするのではなく、
・伝え手は伝え手が都合のいいタイミングで情報を発信し
・受け手は受け手が都合のいいタイミングで情報を受け取る
という形で情報が行き来します。

お互いのタイミングを合わせる必要がなく、各々のタイミングで発信や受信、リアクションができることが特徴です。
また、Wikiなどのドキュメントベースでのやりとりの場合、必要に応じて情報を更新していくことができるのも良いですね。

何がいいのか

先述の通り、タイミングを計らず情報をやり取りできることが大きな特徴です。
その他にも次のような利点があります。

・スケジューリングしやすい
自分のタイミングでアクションを起こせるので、作業のスケジューリングがしやすくなります。
「今の作業がひと段落してからメッセージを確認しよう」という具合にハンドリングしやすいので、目の前の作業に集中することができます。

・何を伝えたいかが明確になる
これは同期コミュニケーションでも同様ですが、誰に向けて何をどのように伝えるかということは非常に重要です。
ただ、同期コミュニケーションでは会話をしながら相手の話も聞きつつ自分が伝えたいことを組み立てるリアルタイム性があり、これが苦手という方もいるかもしれません。
その点では、しっかりと考えて発信することができるので、落ち着いて話を本筋を明確にして伝えることができます。
同時に「どうすれば伝わるか」も意識するため、アウトプットする技術が自然と上がっていきます。

・テキスト、メディア、イメージなど伝え方が幅広い
話しながらホワイトボードに絵を描く、といった光景をミーティングなどで見たことがある方も多いかと思います。
非同期であれば、前もってイメージを共有することもできますし、動画ファイルにまとめておくこともできます。 言葉だとどうしても伝えにくいような内容であっても、イメージファイルを準備したり、必要な素材を集めておくなどで色々な伝え方ができます。

・落ち着いて考えることができる
伝える内容、または受け取った情報を落ち着いて視覚的に見ることができるので、
・分からない言葉を調べながら読むことができる
・書いてある内容をじっくり吟味することができる
という具合に、しっかりとその情報に向き合うことができます。

・会社資産として蓄積でき、簡単に共有できる
電話や口頭での会話のみで技術的な話や情報をやりとりすると、話を聞いた人のみにその情報がとどまってしまいます。
また、複数人に共有する場合は関係者を集めて話すなどの手間と時間がかかります。
それらをwikiや社内掲示板等にまとめておくことで、伝えるコストを抑えることができます。
また、別のメンバーに情報を共有する場合も、その記事にアクセスすることで簡単に共有することができます。

・言った言わない論争が減る
僕はこれが一番大きなメリットではないかなと思っています。
メールやチャット、あるいはWikiなど、ツールを使えば履歴が残ります。
発信した日時や内容を記録しておくことができるので、口頭でのやりとりにありがちな言った言わないのゴタゴタを起こさずに済むのはいいですね。
また、データとして残しておけるので、遡って確認する際にも役に立ちますね。

忘れてはいけないこと

非同期コミュニケーションでは相手の顔を見ず、声も聴かずにやりとりをすることが多いです。
テキスト、イメージ、動画や音声がツールの上を行きかうだけなので、時にツールの向こう側の存在を忘れてしまいそうになることもあるかもしれません。
ですが、その先には必ず相手(人)がいます。
そのことだけは忘れないようにしましょう。

終わりに

DXという言葉を聞くようになって久しいですが、「情報」や「データ」の重要性はこれからさらに増すと考えられています。
コミュニケーションを「情報」や「データ」と扱うことに違和感もあるかもしれませんが、日々の会話や重要な通達事項などを情報として蓄積することで、履歴やナレッジとして、組織を助ける一助になるかもしれません。
非同期コミュニケーションは難しい、手間がかかるという方もいらっしゃるかもしれませんが、これを機に少しずつ挑戦しては如何でしょうか。